十月十色

Do or Don't --- that is a question。子育てとか、家事とか、読書とか。

家族仲よく暮らしたいから、本をとおしてお互いの世界を知る『親子読書のすすめ』

今回は本の紹介。

川本裕子 親子読書のすすめ


『親子読書のすすめ』なんて名前の本なので、親子で本を読むポイントなどが書かれたハウツー本かと思ったら全然違いました。
1月
自然と笑顔がこぼれる/乗り物、大好き/わたしの理想のママです
2月
怖くて眠れない夜に/とにかく夢中です/お散歩しよう!
というように、12ヶ月にわたって、テーマに合わせて3冊ずつ紹介されているブックガイドです。

テーマは「こんな子にオススメ」「こんな気分のときにはこんな本を」「こんな子にそだってほしいから」という感じでいろんな角度から選ばれているので、わが子に読んであげたい本がザクザク見つかりました。

実はこの本、『日経キッズプラス』で連載されていた「カワモトママの『本は心のビタミン』」を一冊にまとめたもの。たしかに読んでみると、本書のタイトルより連載タイトルのほうがしっくりきます。



親子のコミュニケーションとしての読書

あくまでも、本を読むことを子どもと一緒に楽しむ、むしろ親が子どもと楽しみたいがために本を読む。本をとおして親子でのコミュニケーションを楽しむ姿に、何だかこころがほっこりするビタミン感があります。

例えば、「乗り物、大好き」の項ではこんなエピソードが。機関車トーマスに夢中だった息子が大きくなって、なぜそんなに好きだったのかをたずねてみるとこんな答えが返ってきます。
「いろいろな機関車が出てきて、次々と何かが起こるからだよ。それぞれの機関車に個性があって、代わりばんこに主人公になるし。僕はエドワードが一番好きだったよ。どんなときにもだれにでも優しいんだ」
カワモト家では、相手がどんなことを感じてどんな考えを持っているのか、理解するきっかけとして本が活躍しているようです。

相手が大切にしていることや価値があると感じていることが理解できると、本当の意味で相手を思いやることができるようになります。一番近くにいて相手のことを分かりきっている気になりがちな家族だからこそ、言葉でコミュニケーションをとってお互いの世界を理解するのもいいですよね。



お父さんも一緒に読書談義を!

しかも、母と子だけでなく、親子読書の輪にお父さんも入っているのがステキです。
本であふれているカワモト家ですが、難しい本でも、パパが読んでいる本の中身をよく話してくれるので、みんな内容がわかります。(「パパの本棚」より)
お母さんの関わり方とは違うかたちで、尊敬される父親としての存在感を放っているのがかっこいい。家族と接する時間が短くなりがちな父親にこそ、自分の世界を開いてほしい。本がそのきっかけになるのであれば、ステキな親子読書です。

子どもに次はどんな本を読んであげようか。迷ったときにはこの本を開けばきっといい本が見つかること間違いなし!

本を読む子に育てたいけど、自分はあまり本を読まない。そんな人でも「親子で読書を楽しむってこういうことなんだな」と腑に落ちるであろう一冊でした。

本を囲んで話に花が咲いているほんわかした家庭、憧れますね。うちも5年後、10年後、子どもに「ママ、この本おもしろいから読んでみてよ!」なんて言われる家庭を目指して、親子読書を楽しむことにします。


▼さっそくこれ読む!


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川本裕子 親子読書のすすめ

川本裕子 親子読書のすすめ


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