十月十色

Do or Don't --- that is a question。子育てとか、家事とか、読書とか。

ふせんノート本に物申す

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PTAの会合で「ふせんの人」と呼ばれるようになりました。最近はふせんをベースに生きてます。

というのも、定例会の司会を担当することになりまして。ぶっつけ本番でうまくできないとイヤなので、事前準備のシミュレーションで気づいたことを実際に配布するレジュメにメモするときにふせんを使ってます。狭いところに書き込んでぐちゃぐちゃにしたくないんですよね。

もちろん定例会のレジュメを作るときにも話し合いをしながら、レジュメのたたき台にある確認すべき項目・未定の項目などなどをふせんをペタペタ。

定例会当日も出てきた話をふせんにメモしてペタペタ。新しく発生したTO DOもペタペタ。関係者に伝達するべき内容もふせんにメモメモ。

そんな感じでふせんライフを歩みはじめた矢先、ふせんノート本のレビューがいくつか流れてきたので早速購入して参考にすることにしました。ためになるポイントをブログにまとめて実践しよう! と意気込んでいたものの、ひととおり読んでみてあまりに落胆したのでその話をば。



ハウツー本ではないのか? 具体が少ない

ふせんノートってどんな風に作るんやろ〜ワクワク、と思いながらページをめくるものの、なかなかやり方までたどり着かないまま2/3を読み終わり……。え、ここまで長い前置き必要?

前半の2/3はふせんノートを使うメリットやマインドっぽい話だと思うんですけど、例えがわかりづらいというかズレているというか……。しかも同じことを違う言い方で繰り返してるだけな気が……。いやあ、こんなに長い必要ある?

「ふせんノート」という手法を紹介する本なのだから、もっとハウツーにページを割いてくれてもよかったのでは、なんて思っちゃいました。特にノート術や手帳術系は、使用例としての写真がたくさんあると嬉しいもの。実物や活用法を見せてナンボな気がする。

場面や目的ごとにこんなふうに使いますよ〜、著者はこんなひらめきふせんからこんなアイディアを形にしましたよ〜という具体をもっと説明してほしいですね。


なんか色々ズレてる

タイトルと中身がズレているのも気になりました。“1冊の” とタイトルで言っているのに、本文では「1冊にはこだわらない、むしろ仕事用とプライベート用を分けるほうがサラリーマンとしては自然だ」とある。分類しなくていいのが利点だなんて言いながら、ふせんを貼るノートを分けてる矛盾。ああ、どうすればいいの。

ジョッタとかダーマトグラフとか、あまり馴染みのない単語を前提に持ってくるのにも違和感。ふせんはジョッタ代わりになるよ! と言われてもあまりピンとこないし、今の時代、ダーマトグラフより蛍光マーカーを使っている人のほうが多いのでは。もしどうしてもその用語をつかいたいのであれば、実物写真を入れたほうが親切かも。企業さんに相談すれば商品の写真かしてもらえますしね。それとも世の人たちはジョッタやダーマトグラフは、当たり前に知ってて身近にあるものなの?


ハウツー部分もよく分からない

それに、後ろのほう1/3にせっかく書かれているやり方もよく分からない。

“万能ふせんノート” の作り方が丁寧に写真つきで載っているものの、全然作り方が分からない。写真が見づらいし、写真と手順の対応もパッと見で認識できない。作ったところで何がどう万能で、どう使うといいのかが分からない。

ふせんのアイディアを展開していく方法に「マンダラふせんマップ」「KJふせんマップ」「ストーリーふせんマップ」とあるのに、さらっと名前を出しているだけ。詳細は巻末特典で、ってここのやり方が肝なんでないの? マンダラとかKJ法を知っている人ならまだしも、前書きで読者ターゲットを広げている風な書き方しておきながら不親切すぎないか、と思うのですよ。

そんな中から吸収して役立てられそうなポイントもいくつかありました(全部ふせんにメモするときれいに書くことへのハードルが下がる、スマホケースにふせんを忍ばせる、冷蔵庫の食材をふせんで見える化、枕元にLEDふせんパッドを常備)。

とはいえこれだけ全体の完成度が低いと、元実用書編集としては居ても立っても居られなくて……。実用書の存在価値を信じている身としては、もっとタイトルやアオリにズレがなくて、分かりやすく役立ちそうな本が増えてくれることを願います。